教育ローンと奨学金の賢い利用方法

教育ローンと奨学金の賢い利用方法について

高校はもちろん、大学に進学するということも一般的になりつつあります。義務教育以降の進学では、多額の費用がかかるものです。進学先にもよりますが、教育費が大きな負担となる可能性もあります。

 

そのような時におすすめなのが低金利で利用することが出来る教育ローンです。国や銀行でお金を貸し付けてくれるという教育ローンが用意されている場合もあります。また、教育費を賄うための制度として、奨学金があります。

 

日本学生支援機構などが提供している奨学金はこれまでも多くの人が利用しており、安心して利用することが出来るというメリットがありますが、一方でデメリットもあります。教育ローンにしろ、奨学金にしろ、利用をする時にはメリット・デメリットを知る必要があるでしょう。

 

奨学金について

奨学金は、教育ローンに比べると、低金利でお金を借りることが出来るというメリットがあります。

 

また、申込資格を満たすことが出来ていれば、誰でも利用することが出来るため、現在、進学をしている人の多くが利用している制度でもあります。

 

奨学金を提供している日本学生支援機構が平成24年に行った調査によると、全大学生のうち、約半数が奨学金制度を利用しており、大学院に進学している学生においては6割以上が利用しているという調査結果が出ています。

 

奨学金を利用する為には、一定の基準が設けられています。また、申し込みすることが出来る奨学金は進学をする子供の学力も加味されます。

 

奨学金の主な種類としては、

  1. 無利息で申し込みをすることが出来る「第一種奨学金」
  2. 上限金利を年利3%とする「第二種奨学金」

があります。

 

共通している申し込み条件としては、

  1. 高校・専修学校高等課程を卒業する予定である
  2. 高校もしくは専修学校高等課程を卒業後2年以内であり、大学や短期大学、専修高校に入学したことがない
  3. 大学入学資格試験に合格している

という3つがあります。

 

さらに、無利息で利用したいという場合には、学力基準が設けられており、その基準を満たしている必要があります。

 

その基準としては、高校または専修学校高等課程の1年から申し込み時までの成績が平均3.5以上、高校卒業認定試験もしくは大学入学資格検定に合格しているということです。そして、家計に対しても基準が設けられています。

 

ただし、これは無利息で奨学金を利用するという場合であり、利息がかかるタイプの奨学金については、明確な成績の基準は設けられていません。 基準としては、学業成績が平均水準以上と認められる、特定の分野において優れた資質能力を有していると認められる、大学での学習意欲があり確実に学業を終了することが出来るという見込みがあると認められている者とされています。

 

つまり、大学受験に合格していて、学習意欲があるという場合であれば、高校の時の成績に関わらず、基本的には全ての学生が申し込み対象となるということです。ただし、利息がかかる奨学金にも家計基準は設けられています。無利息のタイプに比べると所得制限の基準は緩めに設定されていますが、高額所得家庭では利用することが出来ない可能性もあります。

 

奨学金は非常に便利な制度ではありますが、一方で手続きをしてからお金が振り込まれるまでに時間がかかるというデメリットがあります。大学に入学をする時には、入学前に入学金や授業料などを支払う必要がありますが、奨学金はそれには間に合わないため、この費用については自身で用意する必要があります。

 

また、返済は大学を卒業してからとなりますが、最近では大学を卒業しても就職が出来ない、就職をすることが出来ても最初のうちは収入が多くはないため返済が困難になるということもあります。返済が遅れてしまうと、信用情報機関に延滞情報が登録されてしまうため、クレジットカードを作るときなどに悪影響を及ぼすこともあります。

 

教育ローンについて

教育ローンはその名の通り、借りたお金を教育の為に使用するという、使い道が決められているローンのことを指します。

 

教育ローンは一般的なカードローンに比べると金利は低く設定されていますが、奨学金に比べると高い金利が設定されています。

 

それでも、教育ローンを利用するという人がいるのは、申し込みをしてから審査を受け、審査を通過することが出来れば数日でお金が振り込まれるためと言えます。つまり、入学金を納付する期日から逆算をして、余裕を持って申し込みをすることで、入学金の支払いに充てることが出来るのです。教育ローンは、銀行や信用金庫などで扱われており、金融機関によって異なりますが、上限金額が300万円程度というところが多いようです。

 

また、教育ローンの用途は、教育に関するものと決められていますが、事細かに決められているわけではありませんので、領収書さえ提出することが出来れば、幅広く利用することが出来ます。例えば、子供の修学旅行を工面するという理由で教育ローンを利用したという例もあるほどですので、その対象が幅広いことが分かるでしょう。

 

教育ローンの申し込み条件としては、申込者の年齢が満20歳以上であり、安定した収入があるということです。つまり、教育ローンは学生が契約者となることは出来ません。契約者となることが出来るのは、学生の親もしくは親類となります。その為、返済については学生本人ではなく、申し込みをした親や親類となります。

 

教育ローンのデメリットを挙げるとするならば、それは金利が高いということでしょう。

 

教育ローンは、金融機関からの借り入れとなりますので、変動金利の教育ローンの場合は3%以上、固定金利の場合には4〜5%の金利がかかってくることになります。少額を借りるカードローンの場合でも、わずかな金利の違いが返済額に大きな影響を与えるわけですが、教育ローンは借入額が高額となることも珍しくはないため、金利の違いが返済額に大きな影響を与える可能性があります。

 

また、教育ローンは借りることが出来る金額があらかじめ決められます。その為、その上限額以上の借り入れをすることは出来ません。奨学金に比べると、借りることが出来る金額は少ないと言えます。

 

教育ローンについては、奨学金ほど多くのお金を借りることが出来ないために、大学を卒業する前の教育にかかる費用をそれだけで賄うということは難しいと言えます。教育ローンは入学金など、一時的に大きな金額が必要となる時にスポット的に利用をするという方法が向いているでしょう。

 

同じ金額を借りたという場合には、教育ローンで借りるよりも奨学金を利用したほうが返済額は抑えることが出来るという事が多いようです。返済負担を子供に負わせる必要がなくなるという点では、親が返済を行う教育ローンにメリットがあります。

 

なお、教育ローンについては、申し込みをしても、カードローンと同様に状況によっては審査を通過することが出来ない可能性もありますので、注意をする必要があるでしょう。

 

まとめ

近年、奨学金を返済することが出来ずに悩まされる若者が多いということが注目を集めています。

 

以前は、大学に進学をすることが出来る人はそれほど多くはありませんでした。そのため、大学を卒業したということは一つのステータスとして扱われていました。それも、有名な大学であればあるほど、就職にも有利になったという時代がありました。

 

しかし、大学に進学をするということが当たり前のようになった現代ではどうでしょうか。多くの人が進学をしているわけですから、それがステータスとして扱われるということは少なくなりましたし、それだけで就職をすることが出来るということも無くなりました

 

それに加えて、以前は就職をすると退職をするまで、長期的な正規雇用が多かったのですが、最近ではそのような雇用形態は少なくなり、正社員ではなく派遣社員などの非正規社員として働く人も多くなっています。給与から奨学金の返済分を除くと、生活をすることが難しくなるということもあるようです。

 

そのような生活が奨学金を完済するまで続くということに対して、不安を感じる人も少なくはありません。しかし、大学生活を有意義に過ごすためには、お金が必要です。そのお金を手にすることが出来る方法として、奨学金には大きなメリットがあります。

 

一方の教育ローンは申し込みをすると、審査を受ける必要があります。審査結果によっては思っていたよりも金額が少ないということにもなりかねません。また、借りることが出来る金額についても、金融機関などによっても異なりますが、奨学金ほどは高額にはなりません。

 

その為、奨学金や教育ローンを利用するという時には、申し込みをする前にそれぞれの特徴について調べるということが重要になります。

 

入学金などの入学をする前のお金が必要であるという場合には、教育ローンの利用がおすすめですし、入学後の生活に利用するという場合であれば、奨学金を利用するようにしましょう。

 

どちらにもメリット・デメリットがあるため、利用するにあたって正解というものはありません。

 

自身の考えや利用目的に合わせて、どちらを選ぶのか、あるいは併用するのかということを決めるようにしましょう。

 

これからの社会は、これまで人間が行っていた作業をロボットが行うようになったり、高所得者と低所得者の差がますます開き、中間層は少なくなっていくのではないかと言われています。進学のためにお金を借りたという場合には、返済が難しくなることも考えられます。

 

お金を借りるということは、そのお金をいつかは返さなければならないということです。その際には、借りたお金のみを返すという方法もありますが、通常は利息を加えて返済するという事になります。そのため、利用をする時には、返済時のことを考えるようにしましょう。

 

お金に関する相談は恥ずかしいと感じる人もいるようですが、分からないことなどがあれば、申し込みをする前に金融機関なり、日本学生支援機構などに相談をすることをおすすめします。


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